2014年05月01日

素人っぽい歌声と快楽的なオルガン

gilberto wanderley.jpg

Astrud Gilbertoは下手だけど、彼女の素人っぽさ程、ボサノバの魅力を引き出すものもないと思います。素人っぽさの魅力が不安定な音程や声量のなさを補ってしまう。
あの『GETZ/GILBERTO』も彼女の声がなかったら、あれ程のヒットはなかっただろうし、その後のボサノバの世界的な流行もなかったのだろうと思います。

本作は、そんなAstrudの声を引き立てるWalter Wanderley(ジャケットの左側の人)のオルガン(ピアノも弾きます)の快楽的な華やかさが堪らないアルバムです。

「Goodbye Sadness / Tristeza」が大好きです。
Joao Gilbertoのギターとベースをバックに“ラララ〜ラ”と軽やかに始まり、オルガンやドラム等が加わり華やかさを増していきます。
他では、Walterの代表作「So Nice / Summer Samba」等もいい感じです。

ボーナス・トラックの#12はスタジオの会話等も収録されていて、違和感を伴います。
そこで僕はオリジナルの#1〜#11のみをプログラムして再生します。計29分51秒です。
すると、心地よい余韻だけを残して、“アッ”という間に終わってしまう気がします。


『A Certain Smile - A Certain Sadness / Astrud Gilberto & Walter Wanderley』
レーベル:Verve
録音:1966年9月20〜23日
personnel
Astrud Gilberto(vo), Walter Wanderley(org & p), Jose Marino(b), Claudio Slon(ds), Bobby Rosengarden(perc), Joao Gilberto(g;on #2,7)

tracks
#1: A Certain Smile
#2: A Certain Sadness
#3: Nega Do Cabelo Duro
#4: So Nice [Summer Samba]
#5: Voce Ja Foi Bahia
#6: Portuguese Washerwoman
#7: Goodbye Sadness [Tristeza]
#8: Call Me
#9: Here's That Rainy Day
#10: Tu Mi Delirio
#11: It's A Lovely Day Today
#12: The Sadness Of After
#13: Who Needs Forever?
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2014年04月17日

粋でスインギーなJazz vocal

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スインギーな「'S Wonderful」で始まり、テンポを落とし「They Can't Take That Away From Me」を挿入し、「'S Wonderful」に戻る。この1曲目のメドレーの小粋な快感がその後も持続するゴキゲンなアルバムです。
他では「Old Devil Moon」・「Love Me Or Leave Me」・「Them There Eyes」等のリズミックな曲がお気に入りです。

僕がイメージするスインギーな女性“Jazz vocalist”はEllaおばさんとAnita O'Dayです。
Anitaは声量はないし音程も不安定という、ヴォーカリストとしてほとんど致命的な欠点があります。しかし、彼女程粋なJazzセンスが横溢する人もいません。
そして、こんなスインギーな歌に合うのは、Oscar Petersonのピアノですよね。贅沢にRay BrownとHerb Ellisも一緒です。この面子ならイイに決まってますよね。


『ANITA SINGS THE MOST / Anita O'Day』
レーベル:Verve
録音:1956年5月
personnel
Anita O'Day(vo), Oscar Peterson(p), Herb Ellis(g), Ray Brown(b), Milt Holland(ds), John Pool(ds)

tracks
side A
#1: 'S Wonderful - They Can't Take That Away From Me
#2: Tenderly
#3: Old Devil Moon
#4: Love Me Or Leave Me
#5: We'll Be Together Again
side B
#6: Stella By Starlight
#7: Taking A Chance On Love
#8: Them There Eyes
#9: I've Got The World On A String
#10: You Turned The Tables On Me
#11: Bewitched, Bothered And Bewildered
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2014年04月14日

Ellaおばさんの独壇場 〜 “Mack The Knife - How High The Moon” 〜

ella in berlin.JPG

久し振りに聴いたけど、もうゴキゲン!!
やっぱりEllaおばさんは素晴らしいですね。楽しいですね。
A面に針を降ろして聴こえてくる「Gone With The Wind」から圧倒される上手さ。
特にB面後半の「Mack The Knife」から「How High The Moon」への流れは圧巻。

ところで、僕は『ELLA FITZGERALD at the OPERA HOUSE』の方が断然好きなんだけど、Oscar PetersonとPaul Smithのピアノの差なのかもしれません。
特に、本作の曲間でのPaulのピアノが僕の興を削ぐんですね。馴染めないな。

しかし、Ellaおばさんの上手さ、ライブ・パフォーマンスの楽しさを味わえる傑作であることは確かですよね。


『Ella in Berlin / MACK THE KNIFE / Ella Fitzgerald』
レーベル:Verve
録音:1960年2月13日
personnel
Ella Fitzgerald(vo), Paul Smith(p), Jim Hall(g), Wilfred Middlebrooks(b), Gus Johnson(ds)

tracks
side A
#1: Gone With The Wind
#2: Misty
#3: The Lady Is A Tramp
#4: The Man I Love
#5: Summertime
side B
#6: Too Darn Hot
#7: Lorelei
#8: Mack The Knife
#9: How High The Moon
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2014年03月25日

粋なジャズ・コーラスを聴きましょう

L,H & R hottest new group.JPG

本作は57年に結成されたLambert, Hendricks & Rossの4作目にあたります。
Jazzのスタンダード曲に歌詞を付けて歌う、いわゆるヴォーカリーズを完成させたと言われるジャズ・コーラス・グループです。この現代版がManhattan Transferですよね。他にも影響を受けたグループや歌手はたくさんいると思います。
僕が最初に聴いたのはManhattan Transferでしたが、Jazz的なノリではこの3人に遠く及ばない気がします。
そして何といっても、粋ですよね〜

「Charleston Alley」で、ユーモラスでお洒落な雰囲気でアルバムが始まります。
「Moanin'」は、Art Blakeyの演奏で有名なBobby Timmons作のJazz Standard。
「Twisted」は、49年の名演で知られるテナー・サックスのWardell Grayの曲。
「Cloudburst」では、ユーモラスで凄まじいスキャットを聴かせます。
「Centerpiece」は、最近Roberta Gambariniも歌っていたグルーヴィーなナンバー。
「Gimme That Wine」は、John作の酔っ払いの歌らしい。コミカルで洒落ています。
「Summertime」では、Gil Evans編曲したMiles Davisのソロ・パートを歌っています。
能書きは程々に、もう一度針を降ろし、洒落た雰囲気に浸ることにします。


『"THE HOTTEST NEW GROUP IN JAZZ" LAMBERT, HENDRICKS & ROSS!』
レーベル:Columbia
録音:#1-3,5,6: 1959年8月8日 & #4,7-10: 11月4日
personnel
Dave Lambert(vo), Jon Hendricks(vo), Annie Ross(vo), Harry Edison(tp), Ike Isaacs(b), Gildo Mahones(p), Walter Bolden(ds;on #1-3,5,6), Jimmy Wormsworth(ds;on #4,7-10)

tracks
side A
#1: Charleston Alley
#2: Moanin'
#3: Twisted
#4: Bijou
#5: Cloudburst
side B
#6: Centerpiece
#7: Gimme That Wine
#8: Sermonette
#9: Summertime
#10: Everybody's Boppin'
posted by pops at 08:53| 宮城 ☁| Comment(0) | vocal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月13日

艶っぽいピアノとハスキーな声が溶け合う

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Bill Evansのピアノが音もフレーズもいつもより艶っぽく聴こえます。
Tony Bennettのハスキーな声質のおかげかもしれません。
相反するBillのピアノとTonyの声が溶け合う不思議なアルバムです。

Tonyはハスキーで割れるような声で歌い上げます。
ロープ最上段からのニー・ドロップのような荒々しさを感じます。
僕の苦手な歌い方でした。
ところが、最近のデュエット作品を見たり聴いたりしていると、変わったな〜と感じます。
歳のせいでロープ最上段に上るのが辛くなったのかもしれません。
それとも、ハスキーな声は囁くように歌ってこそ際立つことに気づいたのでしょうか。

実は、ようやく最近になって、いいな〜と感じるようになったアルバムです。
とはいえ、聴くときは部屋を薄暗くして音を小さめにします。
そうすると、ニー・ドロップのダメージが小さくなります。
そして、バーボンも美味しい。


『The Tony Bennett Bill Evans Album』
レーベル:Fantasy
録音:1975年6月10-13日
personnel
Tony Bennett(vo), Bill Evans(p)

tracks
side A
#1: Young And Foolish
#2: The Touch Of Your Lips
#3: Some Other Time
#4: When In Rome
#5: We'll Be Together Again
side B
#6: My Foolish Heart
#7: Waltz For Debby
#8: But Beautiful
#9: The Days Of Wine And Roses
posted by pops at 16:49| 宮城 ☀| Comment(3) | vocal | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする